簡単な出汁のとりかた

ニューヨークに暮らしていたとき、和風出汁をいかに効率的にとるか、というのは結構悩みました。

というのも、まず持っていけるだけの煮干しと利尻昆布とかつお節は持って行きましたが、あっという間に使い終わりそうな勢いでなくなっていきます。

もちろん、ニューヨークの日系スーパーに行けばそれらのものは手に入りますが、やはり高いですからね。

まず、味噌汁に使う味噌が日本から持ってきたものがなくなったとき、ニューヨークの日系スーパーで出汁入りの味噌も出汁なしの味噌も同じ値段だったので出汁入りの味噌を買いました。
出汁入り味噌を使うよりも出汁を自分でとった方がおいしいですけど仕方ないですね。
これは毎日のことなので、本当に節約になりました。

しかし、それ以外にも麺つゆとかは日系スーパーにありますが、これは結構高いのです。
なんとか最小限の材料で簡単に出汁がとれないか、色々調べたり、実際に作って試行錯誤しました。

そして、行き着いた方法は、昆布と煮干しの両方からとる水出しの方法です。

500ミリリットルのペットボトルに、1センチ角の昆布と煮干し大きいものを三本、そこに水を入れて一晩冷蔵庫で寝かせるという方法です。
ポイントは昆布をそのまま入れるのではなく、できる限り細くハサミで千切りのように切って入れることです。
断面が多いと、昆布の出汁が出やすいように思います。

麺つゆや天つゆ、煮物などはこれをそのまま使います。

そして、私はもう一回水を半分くらいまで入れてもう一晩寝かせて、味噌汁の出汁に使いました。
煮干しも昆布もそのまま入れて、沸騰したら煮干しは取り除き、昆布はそのまま味噌汁の具にしてしまいました。
こういう使い方をするようになってだいぶ節約になりました。

この出汁の味に物足りなさを感じたときはしいたけを自宅で干したものをきざんで入れました。

ちゃんととった出汁には及ばないけど、複数の材料でとる出汁は単品でとった出汁よりもおいしいように思います。
何より時間はかかりますが、ただ冷蔵庫に入れておくだけの簡単さと、そのまま冷蔵庫で二・三日は保つので、それくらいのタイミングならば何らか出汁を使う料理はする事が多かったです。

何より、麺つゆとか出汁の元など色々買うとお金もかかるし、添加物も気になるし、用途ごとに買うと使い切るのに期間がかかって古くなるのも気になります。
その点乾物は元々長期保存用ですし、醤油も早めに使えるし、結果として健康にもよく、手間もそれほど増えてないし、節約にもなっているように思います。

日本にいたらそんなこと考えなかったでしょうね。
ニューヨーク生活に感謝です。